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2017/03/29 08:31 |
「自主憲法制定」という寝言 あるいは国際的ジョーク
「壊れてねぇもの、直すなよ。」というのはマーフィー系の何かの法則にあったんだったか…。保守というのは元来そういうものだと思う。現行制度に不具合がないなら変更にコストを掛けるべきではないってことだし、壊れてる部分をちゃんとわかってから直せ、ってことでもある訳。保守の経済性とでもいうべきものですな。

ま、もっとも最近の報道を見ると自民党は自称「革新政党」なのだそうなのではあるが。でもちゃっかりというかなんというか相変わらず「保守」も名乗ってて選挙では「保守」票と「革新」票を両方とも集めようという詐欺っぽさを感じさせる戦略がなんとも胡散臭い。…とまぁこれは脱線

で、その観点から見れば憲法も教育基本法もどこが「壊れて」いるのかさっぱりわからない。改正論議の前にどこがまずいのかちゃんと調べることが必須だと思うのだが、正直そういう動きはあまりない。特に前文とか憲法9条は具体的な規定などに比べ一番壊れてるかどうかが明らかでなく、一番弄らなくてもよさそうなところなのに…。

で、最近特に笑ってしまうのは現総理が海外で堂々言い放った「自主憲法制定」という台詞。海外でもウケたナイス・ジョークだったんではなかろうか?

「自主憲法制定」論というのは、現行憲法はアメリカ占領下で「押し付けられた」ものだから、自分達で作った法律に変えたいという、あまり合理的とは言いがたい大いに情緒的な、いっそ子供っぽいと言っても過言じゃない幼稚な感情論で、保守の合理性には真っ向から挑むものだ。保守的な観点から言えば誰が作った法律でも内容に壊れているところがないなら直す必要はまったくない。そもそも法律にオリジナリティなどは別に求められてない。それに「押し付けられた」というがちゃんと帝国議会の決議を経て成立してるわけで手続き的には全然「押し付けられた」とはいえない。

でさらに笑えるのは、そうまで言い放って変える部分が9条だの前文の辺りで、例えば集団的自衛権とか入れたいというのだが、その際念頭にあるの「協力先」が結局またアメリカ。戦後間もない頃のアメリカ様が日本に再び戦争をさせないようにと与えたのが平和憲法だから改正したいと言いつつ、改正して合わせたいとする現状は今や先制攻撃ドクトリンを唱えている今のアメリカ様の外交・国防政策への追随であるわけで、一体どの辺に自主性があるのか個一時間問い詰める必要があるんではなかろうか?

そもそも「現状に合わない」というがそれはすべて対米追随の結果だ。さらに言えば日本が対応するハメになった危機を生んだのからしてアメリカだ。大体が、ソ連に対抗させようとアルカイダをせっせと養成したのも、決して民主的とはいいかねるサウジアラビアの王制をせっせと支援して結局それがアルカイダ他イスラム勢力に流れちゃってる状態を続けているのもアメリカ。このテの事例は挙げていったらキリがない。つまるところ今のアメリカは自分で危機を生んで自分で対応に追われるというマヌケな状態にある。それに無批判に追随しようというのだから大変なお人よし、あるいはマヌケといわねばならないだろう。このことを知らないで憲法9条が現在の情勢に合わないとか言うのは無知すぎるし、知ってて口をつぐんだまま改憲を唱えるのはあまりに不正直。

もっとも日本では政治家が不正直なのは美徳「裏も表もわかってる大人物」などと思われてる節もあるけれど。ヤクザや右翼の黙認など「必要悪」という言葉にどうも日本人は弱いようで、それを認めないのは「子供っぽい」ことだとすら思っているヒトが少なからずいる。…とまぁこれはまた脱線か。

対米追随といえば、最近の核関連の報道の中で北朝鮮にまで「日本は米国の州の一つに過ぎないので(アメリカはすでに参加しているから)6カ国協議に(改めて)参加する必要はない。」(()内は筆者が推測して補足)というようなことまで言われてしまっている。正直言えば筆者はこの報道を見てかなりウケた。まぁ若干自嘲的な笑いではあったが。瀬戸際外交続けてるだけあって経験を積んだということなのか金さん判ってるよなぁとでも言うべきか。

実際、かなり疑問のあったイラク戦争までも批判や検証抜きで諸手を挙げて賛成だったりと、日本外交はアメリカの重要な外交政策に殆ど反対したことがないわけで、そりゃこれだけアメリカの愛国心に忠実なら「日本はアメリカの51番目の州」と言われても仕方ないだろう。日本人にもそこらへんは自覚がないこともなくて日本でも「日本はアメリカの51番目の州」説は「日本はまだ占領されてる」説と並んで自嘲的にしばしば語られていることではある。ただこの「日本はアメリカの51番目の州」説には重大な誤りがある。それは、アメリカの州は大統領選挙人やアメリカ議会の議員を選出できるが日本にその権利はないってこと。つまり州以下。その点で占領説の方が実態にいくらか近い(笑)。駐留経費を全部持った上に航空管制の権限や電波使用、基地用地など好き放題要求されて挙句移転にものすごいお金払ったりとか占領されているとするなら納得ですわな。右なヒトが戦前の日本をどう正当化したところで、戦略的に全く勝てる見込みのない戦争をマヌケにもおっぱじめて、見事負けたのは事実なわけだしね(笑)。

そういえば安保理入りを求めた時でもで中国、ロシアが認めたがらないのも実質アメリカ票が一票増えるだけってことを考えれば当然だろう。これまでの対米追随の実績を考えたら中国やロシアが認めると思うほうがオカシイ。認めたってメリットまったくないもの。これがもしアメリカに対してたまには逆らった(せめて言論だけでも)実績がある程度あれば認める可能性は0ではなかったろうけれど。

というこの惨憺たる対米追随の状況で憲法改正と言われてその動機が「自主憲法制定」といわれても、素直には肯定しがたい。そんなことが言えるのはよほど無知なヒトか、よほどの嘘つきだけではなかろうか? あるいは壮大な国際的ジョークか?

嘘つきでも無知でもジョークでもないと仮定して最大限に好意的に見た場合、もしかしたらひょっとして「自主憲法制定」論者の幾人かは:

「現状では憲法のせいで軍事的裏づけがなくて自主的な国防(アメリカが相手でもって意味は当然含む)ができないから未だ『占領』に甘んじていてアメリカに意見できないのだ!」

などと思っていたりするのかもしれない。自主国防論者とでもいいますかね。「普通の国」論者もその仲間なのかな? 確かにそう思ってみれば後先考えずに核武装論とかぶち挙げてしまうヒトの存在にも納得だ。つまり表向きは北朝鮮に対抗するといいながら実はアメリカに対抗したいわけだ。しかし現状ではアメリカが圧倒的だからアメリカには秘密なまま軍備拡張の地盤を整えるというわけだネ(「敵を欺くにはまず味方から」に従って国民にはもちろん秘密だ。)。

とはいえ普通に考えて(国土、人口、資源…)どうせ本格的な軍を持ったって武力で今のアメリカをけん制したり阻止したりはどうせできないと思うわけで全く実際的ではないのだけれどもその辺、自主国防マニヤはどう思うのだろうか。大体、別に軍事的実力を背景に持たなくても反論や批判、検証くらいはできるわけだが、それさえしたことはない。内戦の動乱を尻目に「ペンは剣よりも強し」と説いた思想家を紙幣に刷ってる国なのにねぇ。
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2006/11/10 07:55 | Comments(0) | TrackBack(0) | 空論

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