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2017/03/27 13:44 |
リーダー・シップ?
過日、大阪府知事が吠えていた:

「普通は勉強ができなかったら体育はできるもの。両方悪かったら後、何が残るんだ」

(「両方悪かったら何残る」 体力テスト低迷で橋下知事
http://www.47news.jp/CN/200901/CN2009012101000896.html
 2009/01/21 21:15 【共同通信】より)

これに対して某所で「橋下知事、のびた君を全否定w」というコメントを偶然見かけて笑ってしまった。
まぁ確かにこういう偏見以外の何物でもない「普通」の定義もどうかと思うが、今回書こうと思ってるのはそういう話ではない。

実はつい最近、ひょんなことから大阪の市民プールの利用料を調べる機会があった。
というのも大阪市在住の友人が運動不足だというのでここ2年市民プールに通っている私が「プールいいよ、プール。」と勧めついでにGoogleで彼女の近所のプールを探してみたのだった。さすが大都市大阪、プールはすぐみつかったのだが…:

利用料:1,000円也。

( ゚д゚) ・・・
 
(つд⊂)ゴシゴシ
 
1,000円。

(;゚д゚) ・・・
 
(つд⊂)ゴシゴシゴシ

1,000円。

  _, ._
(;゚ Д゚) …!?

民間のスポーツクラブやホテルのプールのビジター料金とかではなく市民プールが1,000円。よく探すと700円のところもなくはないが、1,000円が特殊かというとそうでもなく普通に幾つも1,000円のプールがある。あまり遠くまで行くと交通費が掛ってしまうので近所のプールが1,000円ならどうしようもない。

ちなみに私が普段通っている福岡の市民プールは390円(2時間、オフシーズン料金)。
あら福岡は地方都市だから?と思って東京都を調べると200円
うーむと思って実家のある名古屋を見ると500円。少し高いがまぁギリギリ1コイン。
一方大阪は:

1,000円。

まぁ、2時間とかの制限はない。しかし実際泳いで見ればわかるのだが普通の人は2時間も泳げない。毎日通っている私でも1時間およぐとかなりヘロヘロになる。つまり2時間制限でも制限に当たることはまずない。当たったとして4時間泳いで(やってみればわかるがこれはかなり鉄人の域)1000円は行かない。

ちなみに私が子供の頃は近所に愛知県体育館がありプールに通っていた記憶がある。実際今福岡で通っている市民プールでも一番数多く見かける利用者は子供だ。子供は大体半額なので福岡では190円。一方大阪では500円。

都会ではそこいらで遊ぶというわけにはいかない。球技禁止という公園も近頃多いし、路上にはもちろん車が走ったり停まったりしている(大阪は三重駐車等大胆な違法駐車でも有名な街だ)。そんな中安上がりに体を動かせる場所の一つがプールということになる。特に市民プールは安上がりの代名詞だと日本人の大多数は思っているだろうと推測するのだが、大阪市においてはそうではないわけだ。実際、大阪在住のその友人曰く「銭湯より高いのでは、とても日常的には通えない。」

他にもこれはやはり高いと思った人はいるらしく大阪市のサイトにそのことへの要望と市側の回答がある:

大阪市へのご意見等とその回答 - 文化・スポーツ・観光
ご意見等の一覧(平成20年 6月分)
http://www.city.osaka.lg.jp/johokokaishitsu/cmsfiles/contents/0000014/14463/2006.pdf[PDF]

引用してみよう:


市民プールの利用料金について

<ご意見等>

市民プールの利用料金が高すぎます。少なくとも大阪以外の三大都市圏ではこんなに高くはなかったです。都民プールは1時間200円で使いやすいし 名古屋も市営なら500円です。くらべて大阪市は700円。健康維持で長期的に利用するなら二時間あれば十分です。健康維持目的の小時間利用者にも配慮した料金システムを作ってください。

<回答>

大阪市の年中利用できる屋内プールにつきましては、受益者負担を踏まえながらも市民の負担をできるだけ抑え、1回から利用していただけるよう、25mプール、幼児用プール、ジャグジープールを設けている標準的な屋内プールでは1回の料金を700円と設定しております。
一方で、プールを継続して利用していただく利用者のために、回数券を11枚綴りで7,000円、定期券1ヵ月で4,900円の設定を行っており、毎回料金を払うわずらわしさを解消し、割安で利用できるようにしております。また、高齢者(65歳以上)、および高校生または18歳未満は、それぞれ半額となっております。




全然要望に応えても疑問に答えてもいないあからさまなかわしップリの回答が凄いが、まぁ「受益者負担」だから高いという趣旨が(ストレートにそうは言っていないが)読み取れなくはない。

公共事業の削減、利用者負担増加があると教育でも医療でも介護でも呪文のように「受益者負担」が唱えられ、それが唱えられるとなんでも通るのが昨今の風潮だけれど本当にそれでいいんだろうか?安易に「受益者負担」で思考停止していないで公共財の分担の割合とその経済的効果を合理的に解析することが必要なんではないのだろうか。
公共経済学環境経済学の分野などでは公共財は市場に任せると最低限度の利用が確保できないという分析もあるようだが、残念ながら今のところまだメジャーにはなっていないようだ。

話を戻すと、冒頭のように大阪府知事が吠えているわけだけどおひざ元で市民プールの値段が他都市と倍違えば子どもたちが通う率もかなり下がるだろうと容易に予想できるわけで、そうなればそれは子どもたちの体力にも(個々人で影響の度合いは違うだろうが統計的に見れば)影響を及ぼして当然ではないかと思う。そりゃ大阪府知事は大阪市長ではないから大阪市民プールの値段設定など知ったことじゃないかもしれないし、公用車でジム通い(2008/07/16 11:48 【共同通信】)なさっておられるような経済的に恵まれた立場の人でもあるので市民プールのお値段が高いことなんか気にしたことはないかもしれないが、原因を調査しようともせずに、まず吠えるのはいかがなものだろうか?

上記の共同通信の報では触れられていないが、橋下知事はつづけて以下のようなことも言っているようだ:

「『市町村別の結果を公表して現場にハッパをかけるべきだ』と、学力テストの際と同じ手法で打開を目指す考えを示した。」
「『府教委が方針を出し、市町村議会議員が自治体を突き上げる『挟み撃ち』でなければ現場は動かない』」
(学力もダメ 体力もダメ 橋下知事激怒
http://www.sankei-kansai.com/2009/01/22/20090122-005536.php
2009/1/22【産経新聞関西版】より)

このコメントを見る限り、彼は原因を調査する前から、現場丸投げで「ハッパをかける」だけで問題が解決すべきと思ってるようだし、その「ハッパをかける」の内実たるや調査した事実に基づく説得ではなく扇動による政治的圧力で脅しをかけることであるようだ。

しかし例えば上記の市民プールの料金のようなちょっと調べれば分かるような大阪固有の事情があるわけで、それを把握して予算など戦略的な手当てをするでもなく、ただ現場丸投げの上、政治的圧力をかけるよう扇動するような手法で部下や市町村を恫喝するというのはリーダーとしてどうだろうか?官僚組織をやたら敵視、恫喝しても無益な抗争が起きるだけであり、調査によって事実を知り、事実を元に対策を考え、その上で必要に応じて説得することでしか状況は変えられないだろう。

とはいえ、ここで分かりやすい例として橋下知事を例にあげたが、これが橋下知事個人の傲慢さ(本音は知らないが態度としては)だけの問題ではないということ、言いかえれば彼に限らず「リーダーシップ」とはしばしば「(闇雲に)ハッパをかける」ことだと思われているようであることが根深い問題だと思う。調査と分析、説得を欠いた、ただ強圧的なだけの手法を「リーダーシップ」と思い、それを肯定的に見ている人々が少なからず(大阪府の例でいえば府知事が自分には府民の強い支持があると思い続けられる程度の割合で)存在するらしいという事こそが真の問題だろう。

そもそも考えてみれば、何も考えずにただ「ヤレ!」と命じて「ハッパをかける」だけなら馬鹿でもできる。(それどころかむしろ真の問題の存在に気付かない、想像力に欠けた人間である方が闇雲に号令をかけることに精神的な負担がないだろう。)
リーダーの立場にある人には情報を収集し、その組織における戦略的なレベルの決断(組織全体の資源配分について横断的に見直すなど)するなどその立場でしかできないことをしてほしいわけで、何も考えずに思いつきでただ号令を掛け、対策と言えば丸投げ、うまくいかなければ恫喝するような人はリーダーの位置に据える必要はないというものではなかろうか?
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2009/03/31 12:30 | Comments(0) | TrackBack(0) | 空論

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